「副業」で腐敗していく社会と経済
菅政権になってから余計に気になるのだけど、さらにコロナ社会で浮彫になった得体の知れない日本の「気味悪さ」がある。
それは、前にもブログで書いた「日本を褒め称える」的なTV番組など、どんどん増えてきた水面下で、静かに海外投資家がどんどん増えて、日本人には認識できない「貧困国化」とか広がるばかりの格差社会を感じるのと同じ種類だと思うのだけど。
やっとコロナになって多くの日本国民が「この国はおかしい」と気付いたと思うんだけど、今度はやたら「コロナ禍でも上手く行ってる」とか「これからは副業時代だ」とか「オンラインだけで〇〇が出来る」「出社しないで効率化」とか、「副業だけで〇〇万円」だとか耳当たりの良い記事やTV特集が目に余るようになった。
「副業時代」と言うのは裏を返せば「多くの人が副業をしないと食べていけていない時代」になっている証拠でもあると思う。
普通に就業先から貰えるお給料だけで食べていけ、普通の人間の生活が営むことが出来るのであれば、わざわざ副業をしようと思う人はこんなに多いわけない。
さらに突っ込んで厳しいことを言えば「エンタメが面白くなくなった」「質が低下した」と言うのもこういう「副業」が増えたお陰かも?しれない。
とかく、エンタメ業界というのはただでさえお給料が安定しない職業だが、若者が一番憧れやすい業界だと思うし、お給料が安くても夢を叶えるために我慢して働く人が多い業界だったと思う。
だけど、それも「副業」という魔法の言葉を使えば、本業を別に持ちながら叶えられなかった夢へ向かうことも可能になったのだろうけど、厳しいことを言えばどんな職業も「副業」程度で一人前の仕事が出来るほど甘くないのだ。
だけど、その「甘さ」を容認して、色々なサービスや質の低下に繋がろうとも、みんなが食べていくため「副業」でどうにか凌いでもらおう、という社会全体の構図に見えて仕方がない。
また「副業OK」と謳っている企業ほど胡散臭いなと思ってしまう。
「副業範囲でOK」とか「副業OK」と言うことは裏を返せば「うちはそこまでお給料出せないから副業でもして補ってね」と言っているのと同じ意味だ。
私が誰かを雇う時に、人件費の心配などなければ、優秀な人には「双方納得する金額を払ってうちで囲いたい」と考えるし、ほとんどの経営者はそうでないだろうか?
人口問題、不景気問題、高齢化問題、日本はどんどんお金も人間も若い人も減って、かなり昔から自転車操業だったのが、ここにきて自転車操業も隠しきれないほどヤバくなっているのだと思う。
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