何事もスピードが命

私が関わっている業界のせいもあるだろうが、何事もスピードが命!と思うことが多々ある。

その点、日本の企業は意思決定など「決断」が必要とされることに物凄く時間がかかる。


そういえば、10代の頃に仕事で電通に打合せへ行ったときも「1番手は嫌だよ、1番は。どこか(別の会社)が先に行って様子みてみないとね」と言ってのけたお偉いさんが居た。

今にして思えば、どこか勢いのあるベンチャー的な小さい企業が先に行ったのを見てマーケットの様子をみてから、上手くいきそうなら電通の力で根こそぎ持って行く戦略なのだろうか。いわば、毒味役をかって出てくれる企業を待っていたのだろう。

それはもう20年近く前の話になるから、今はだいぶ変わっているし、そんなことを言っていられるご時世ではないと思うけど、電通ほどの大企業(大企業だからこそ?)でも1番手になるのは嫌なのかぁ・・・と軽いカルチャーショックを受けた。


日本人や日本の企業と仕事をして一番困るのは「素直に人の話は聞かない、だからと言って自分の意見も特にない」ことだ。

こちらが提案をすれば「それはそうだけど・・・」「予算が・・・」「人件費が・・・」と必ず出てくる。

今成功している人も成功している会社も最初から100%のベストコンディションで始められたところなんて1つもないのだけど、日本人は最初から100%全て揃って始めることに物凄くこだわる。

そんな何もかも完璧な状態を待っていたら、現代では取り残されるだけだ。


「では御社は今後、この件についてどのような計画やビジョンをお持ちですか?」と聞いてはっきり答えられる企業は1割にも満たないかもしれない。


これが外国人相手だと逆に無茶ぶりが多くて笑えるのだけど、取り合えず無茶だろうが何だろうが「こうしてほしい!」という要望がはっきりしていることだ笑。


これは被害妄想だと言われればそれまでだが、日本企業が相手となると私が男性だったら違ったのではないか?と思うことは多々ある。

今時、年齢も性別も関係ない、というのはあくまでも理想論であって、現実に私が肌で感じるのは、日本人の性差別意識と年齢差別意識だ。

その証拠に海外企業との仕事は業種にも寄るが最低でも女性と男性の割合がほぼ半々になるし、化粧品関係だったりすると女性8~9割だ。

年齢も20代後半から30代の女性が現場ではそれなりのポジションについている。

それが日本企業となると、大きな仕事になればなるほど驚くことに9割方が男性となり酷いときは女性は私一人ということもあった。

しかも「女性向け」だの「若い世代に向けて」と言ってる割に決定権を持つ大半が中年の男性なのだ。

年齢に関しては、若いときから物凄く感じていた。

おそらく日本に居たら19才でたとえインターンだろうと私は為替トレーダーになることは不可能だったと思う。

だからと言ってNYでもすぐに私を拾ってくれる場所が見つかったわけじゃなく、片っ端から「為替トレーダーになりたい。インターンで良いから雇ってほしい」と電話を掛けたから開けた道でもあるけど、実際に「インターンで良いなら」と19歳の私をすぐに拾ってくれたのはアメリカだからかもしれない。


愚痴り始めると止まらなくなるから、今日はこの辺で止めるとして、この日本のおかしな仕組みやら文化を変えない限り、日本経済は右肩下がりの一途を辿るような気がしてならない。




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